C型肝炎とは
C型肝炎は,ウイルスが肝臓に感染することによる病気だ.
では,どのような感染経路で,私たちの体に入ってくるのだろう? 肝炎ウイルスは血液から人間の体に入り込みる.
そして,肝臓にこのウイルスが入り込み,肝臓の中だけで増えていくのだそうだ.
肝炎ウイルスはひとつだけではなく,遺伝子の型で分けられ,1a・1b・2a・2bの4種類のタイプがある.
日本人には1aの患者さんはほとんどおらず,1bのタイプが一番多いと言われている.
そして,一部の患者さんが2aタイプ,2bタイプは少数と言われている.
このタイプを知ることによって,どのような治療法を適切すべきかが分かる.
C型肝炎の治療で有名なのが,インターフェロンと呼ばれる治療法だ.
肝炎ウイルスに感染すると,私たちの体の中には,インターフェロンが作られる.
これを増殖させないためには,体の中にできたインターフェロンよりもはるかに多い量のインターフェロンが必要になるのだ.
そこで,注射によってインターフェロンを体に入れる治療をするのだ.
しかしながら,C型肝炎になったからと言って,すぐにインターフェロン治療をするのかというと,そうではない.
また,全てのC型肝炎患者にこの治療が適用されるわけでもないのだ.
インターフェロン以外にどのような治療をするのか,それによる副作用は何か・・・など,考えなくてはいけないことはたくさんある.
辛い治療になるかも知れませんが,現在は昔と違い,C型肝炎になっても完治する方がたくさんいらっしゃいます.
そのためにも,一日も早い発見が必要なのだ.
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献血と輸血について
現在,薬害C型肝炎問題が注目され,むかし輸血を受けたことがある人は,C型肝炎ウイルス検査を受けるように呼びかけられている.
これは,C型肝炎は血液の中にウイルスがあると,感染するからだ.
皆さんは,献血をしたことはあるか? 献血をすると,必ず検査が行われる.
梅毒反応・B型肝炎・C型肝炎・HIVなどの検査でひとつでも異常があると,その血液は使われません.
献血の際に希望すれば,これらの結果に異常が見られた時のみ結果が送られてくる.
保健所や病院で検査を受けるのが面倒だからと,献血で検査をしようと考えていらっしゃる方もいるかもしれない.
しかし献血センターでは,検査目的の献血はしてもらえない.
なぜなら,C型肝炎には潜伏期間があり,検査不可能な期間があるからだ.
感染の疑いがある人の血液を知らずに集めていては,事故の元になってしまうよね.検査は必ず保健所や病院で行おう.
さて,輸血には異常のない血液だけが使われるわけだが,献血で採血した血液がそのまま使われると思っていないか? 実は,血液はそのまま使われるわけではない.
血液を成分ごとに分類して,病気ごとに対応できるようになっているのだそうだ.
例えば,血小板が少ない人には血小板輸血を,赤血球が少ない人には赤血球輸血が行われる.
昔はこのような成分検査や成分分類の制度がないだった.
しかし現在は,献血で採血した血液の中にC型肝炎ウイルスがあるものは絶対に使われないので,輸血による感染はほとんど無いといってもいいだろう.
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C型肝炎とお酒の関係について
一日の終わりに,ホッと一息つく時間は,至福のときだね! 皆さんは,何をされるか? コーヒーを飲む人もいれば,家族でテレビやゲームを楽しむ人もいるだろう.
お酒を飲む人も,多いと思う.
お酒の飲みすぎは肝臓に悪いというのは,よく知られていることだ.
では,C型肝炎になった時には,お酒とどのように付き合えばよいのだろうか? C型肝炎の治療が始まると,医師からお酒の摂取量についてのアドバイスがあると思う.
おそらく「飲んでもいいだよ」という医師はいないだろう.
なぜなら,C型肝炎の方がお酒を飲み続けると,病気の進行率がとても早いからだ.
特に女性は,少しの量でも,肝硬変になりやすいのだそうだ.
C型肝炎の治療を始めたら,きっぱりと禁酒をするようにしよう.
しかし,ストレスを抱えることは,かえって体によくないかもしれない.
どうしても我慢できなければ,医師に相談して摂取量のアドバイスを受けるようにしよう.
治療後ウイルスがなくなり,医師から許可が下りれば,嗜む程度のお酒であれば問題ないだろう.
もしも,我慢ができるのならば,せっかく禁酒したのだから,そのまま飲まないほうが良いのだが,たまにはお付き合いで飲むのは仕方のないことだ.
くれぐれも飲み過ぎないように,気をつけてほしいね.
また,晩酌が楽しみな方もいらっしゃるだろう.
その場合,日本酒ならばとっくり一合,ビールならば中瓶1本ほどで,やめるようにしてほしいね.
しかし,毎日飲み続けるのは,感心できない.
週に2日は,肝臓を休ませるようにしよう.
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肝臓手帳について
皆さんは,お薬手帳をお持ちだか? 医療機関にかかると,薬局で一人1冊,お薬手帳を作成してもらえると思う.
これには,飲んでいる薬の名前や摂取量などが記載されるものだ.
また,妊婦さんは母子手帳をお持ちのことだろう.
母子手帳は子供が成長していく上で,重要なものだね.
皆さんも自分の母子手帳を見たことがあるか? 自分の成長ぶりや親の愛情が分かる貴重な手帳だね.
他にも,糖尿病の人には糖尿病手帳,C型肝炎の人には肝臓手帳というものがあるんだよ.
肝臓手帳には,肝臓病に関する知識が記載されており,検査結果が書きこめるようになっている.
定期的に検査を受けたら検査結果を書き込んでおこう.
検査の度に,結果を見比べることができて健康管理には最適だね.
これらの手帳は,大事に保管しておくだけではいけない.
違う病気で他の診療科にかかる際には,必ず持参するようにしよう.
医師によっては,C型肝炎にかかっているというと「血液検査をしよう」と言うかもしれない.
しかし,専門医にかかっているのであれば,その結果を持参して見せればいいわけだ.
定期的に行っているのであれば,わざわざ検査を受ける必要はないだろう.
だからと言って,C型肝炎のことを話さないのはいけない.
薬の飲み合わせの問題もあるし,歯科などでは特に申告しておくことが必要だ.
手帳は,常に保険証や診察券と一緒に保管しておこう.
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支援者の会について
薬害C型肝炎の訴訟には,いろいろな人が応援されている.
自分も何か力になりたいと思っている方もいらっしゃるだろう.
調べてみると,各地域で支援者の会というものが設立されている.
学生による学生の会もあり,その活動内容はブログなどで見ることができます.
支援者の会に入ることができなくても,みんなの願いをつなぎあわせるハンカチメッセージというのがあるようだ.
全国弁護団ホームページで,その内容を見ることができる.
著名人もたくさん参加されているようだね.
自分のハンカチにメッセージを書いて郵送するというもので,これによって薬害の連鎖を断ち切る願いが込められている.
集められたハンカチは,支援者の会が主催する集会などで,展示されているようだ.
どれほど多くの方が,薬害C型肝炎に関心があるのかが分かるのではないだろうか?
また,支援者の会で活動されている方のブログを見れば,集会のお知らせや原告の方達のブログもたくさん紹介されている.
原告団や支援者の方達の,これまでの活動内容や治療の辛さ,苦労が読み取れるものとなっている.
もちろん,C型肝炎や薬害C型肝炎に関する知識は,インターネットのみならず書籍でも読むことができる.
原告団の一人である福田衣里子さんは,本も書いていらっしゃいます.
内容は,薬害C型肝炎についてはもちろんのこと,福田さんの前向きな姿勢に感心させられる一冊になっている.
興味のある方は,一度ご覧になってはいかがだろうか?
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C型肝炎治療には,周りの協力が必要だ
C型肝炎は,感染が怖いと言うイメージがあるね.
しかし,普通の生活では感染しないことは,患者さん自身は当然,理解されている.
一番困るのは,周りの理解を得られないということだろう.
C型肝炎の治療は,根気が必要だ.
時には,不安になったりイライラしたりすることがあるだろう.
薬の副作用でなることがあるようだから,周りの協力なしでは前に進めませんね.
一人だと心細いけど,家族や恋人,友人の励ましがあれば,もう一踏ん張りできるはずだ.
例えば,すでに結婚されている方ならば今後の生活において注意しておかなければいけないことを,家族全員で理解すれば良いのだからとても心強いものだと思う.
しかし未婚の方がキャリア保持者であることが分かると,恋人にその事実が言えなくて悩んでいる方が多いようだ.
病気を告白して嫌われるのではないか・・・と思うのは,皆さんそうだと思う.
でも,知らない間に感染している可能性が,まったくゼロではない.
勇気を出して告白して,相手の方にも検査を受けてもらうようにしよう.
普段の生活で気をつけなければいけないことを,しっかり理解してもらえれば,今までどおり普通に生活を送ることができるのだから.
C型肝炎に限らず,全国にはいろいろな病気で悩んでいる人がたくさんいます.
大切なのは,その病気を理解してあげること,そしてできれば,ちょっとした気遣いができるようにしたいものだね.
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全てのC型肝炎患者のために
薬害C型肝炎訴訟が和解された今後,新たな法案が可決されれば,たくさんのC型肝炎患者さんが助かるといわれている.
条件にあった人だけの救済ではなく,全てのC型肝炎患者さんが安心して治療が受けられるような制度を誰もが望んでいます.
インターフェロン治療やその他のC型肝炎治療費の助成なども,現在 治療を受けている方達は,望んでいます.
今後も,政府の動きには目が離せないところだが,国民の多くの方がC型肝炎に関心が持てるようになったのは,良いことだね.
これほど,世間が目を向けているのに,未だに差別や偏見を持っている人たちがいるのは残念なことだ.
ちょっとした事で感染すると思っている方や,絶対に治らない病気だと思っている方も,まだ いるはずだ.
しかし,それらの事実は間違っているということが分かってもらえれば,C型肝炎を患っている方も堂々と周りと接することができるはずだ.
病気を隠したまま仕事を続けなくても「治療のために休みる」と堂々と言えるはずだ.
このような問題が解決されるまでは,まだまだ本当の意味での救済はできないかもしれないね.
ただ言えるのは,もう二度とこのような事態があってはいけないと言うことだろう.
製薬会社や国は,同じ過ちを犯さないためにも,今後の体制を考え直さなくてはいけないのではないだろうか.
そして,私たちも病気に関する知識をもっと深めなくてはいけないだろう.
まずは,興味を持つことから始めましょう.
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